昨今、プログラムを極力書かずとも、自分がほしいアプリを作成することができるという理由で「ローコード」の需要が非常に高まっていると感じます。
弊社でもMicrosoftのローコードツールである「Power Automate/Power Apps」のコンサルティングやアプリ開発を通じて、 多くの企業様の支援をさせていただいております。
また、少し前に市民開発者の方を支援する「DX教育プログラム」というサービスも立ち上げました。
お客様と会話する中で、Power Appsを全く知らない状態から1ヶ月でアプリを作り上げたという方がいる一方、 Power Appsは誰でもアプリが作れると聞いたけど、実際やってみると思いの外難しかったという方もいらっしゃいました。
そこで今回は、様々なお客様と接してきた私の経験から「Power Appsって本当に誰でも作れるのか?」について、私見を述べさせていただきます。
結論:Power Appsって本当に誰でも作れるのか?
いきなり結論と書いてしまいましたが、「Power Appsって本当に誰でも作れるのか?」という問に対しては、 「半分Yesで半分No」だと私は考えています。
では、どういう方がYesでどういう方がNoなのか、それは以下2つの知識を持っているかによって決まるのではないでしょうか。
データベース(以下、DB)の知識 例:マスタ・トランザクションとは? リレーションシップとは?
システム設計の知識 例:MVCとは? やりたいことをどのようにシステムに落とし込んでいくか?
Power Appsを知らないという方でも、その背景は様々であり、「DBやシステム設計の知識はあるけど、Power Appsは知らない」という方や、「そもそもDBやシステム設計の知識から持っていない」という方がいらっしゃいます。
そして先程の問について、もう少し詳細に答えると、DBやシステム設計の知識を持っている人はPower Appsを知らずとも、その概要をお伝えすればすぐに出来るようになる。
一方、そもそもDBやシステム設計の知識を持っていない人にとっては、Power Appsを勉強しても、なかなかハードルが高いのではないかと私は考えています。
Power Appsをこれから勉強したい方や、ちょっと勉強したけど挫折してしまった方は、 「現在自分はどの段階にいるのか」について今一度考えていただければと思います。
「自分がほしいアプリを作成することができる」という状態になるためには
Power Appsなどのローコードは、C言語やJavaなどと同様の立ち位置であり、所詮「やりたいことをプログラムで表現するか、ローコードで表現するか」の違いでしかありません。
しかし、「自分がほしいアプリを作成することができる」という状態になるためには、その前段階であるDBやシステム設計の知識が必要となります。
(C言語やJavaなどであっても、前段階の知識がないとアプリ化はできません。)
DBやシステム設計の知識がない方が、いきなりPower Appsでアプリの作り方を勉強した場合、サンプルアプリは作成できるようになるとは思います。
しかし、自分がほしいアプリを作成しようと思うと、何から始めればよいのかわからないため、途端に手詰まりになるのではないでしょうか。
そのような方に対しては、Power Appsの勉強を始める前に、まずDBやシステム設計の知識を得ることをおすすめします。
ここまで読んで
「えっ、、、結構めんどくさいなぁ、、、」と思った方、安心してください(笑)
DBやシステム設計の知識といってもそんなに難しく考える必要はありません。
Power Appsは普段アプリ開発をしていない方(=市民開発者)が自身の業務アプリを作成できるようになることを目的としていますので、
アプリ作成において細かいこと(例:SQL、ORマッパーなど)を考えなくても、システムが裏で勝手にうまいことやってます。
(私はこの部分がローコード開発における大きなメリットだと考えています。)
勉強する上で大事なこととしては、1つ1つの知識を細かく勉強するのではなく、Power Appsでアプリを作成するための最低限の知識を素早く吸収することだと思います。
お恥ずかしい話ですが、実は私もIT企業に転職して丸2年程度の経験しかなく、DBやシステム設計の細かいところまでは、全然理解できていません💦
しかし、Power Appsでアプリを作成する上で最低限の知識を吸収し、実際いくつものアプリを作成しています。
おわりに
私もまだまだ道半ばの身ですので、皆様と一緒に知識を吸収できればいいなと思います!
また今回のブログと一緒に、私が以前書いた「ローコードアプリ開発者の設計思想」についても読んで頂けると嬉しいです。
(ローコード開発者の方が、アプリを設計する際に必要な考え方について記載しています。)
今回はここまで。
次回機会がありましたら、「Power Appsでアプリを構築する最低限の知識(DB・システム設計について)とはなにか」について私なりの意見を紹介させていただければと考えています。
【こちらも合わせて読みたい】
地方自治体ローコード導入・運用支援サービス(Power Apps・Power Automate)
Microsoft社が提供するローコード技術であるPower Platformを用いて、自治体様のDX化を支援します。
X-SP | SharePoint デザイン・機能拡張サービス
デザイン×機能を兼ね備えたSharePointを提供いたします。
SharePointの利便性を向上し、操作性と視認性を兼ね備えたデザインでユーザーの業務効率化・ストレス低減を提供します。
内製化支援サービス | Power Platform(Power Apps・Power Automate)
Power Platform(Power Apps・Power Automate)開発や運用をスムーズに内製できるよう支援いたします。
DX人材育成プログラム | Power Apps・Power Automte 教育
Microsoft社が提供するローコード技術であるPower Platformを用いて、社内のDX化を推進するための人材を育成いたします。
Power Apps/Power Automateアプリ開発・導入支援サービス
Microsoft社が提供するPower Apps / Power Automateの導入支援として、高度なアプリも最速で作れる業務アプリ作成支援サービスを提供いたします。
SharePointモダン化コンサルティングサービス
従来のSharePoint から移行・モダン化したい方に向けて、事前調査からサイト作成・活用支援までトータルなコンサルティング・技術支援を提供いたします。
小刀稱知哉
大分県出身(温泉大好き)、現在は東京都在住
1990年生まれ
30才でメーカーの技術営業からIT業界にジョブチェンジ!!!
趣味は読書
Power Platform(SharePoint・Power Apps・Power Automate)に関する営業活動や設計、開発などを担当しております!
持ってる資格はPL-200/PL-300/PL-400/PL-600/MS-700/AZ-104/AZ-305/SC-200
こんにちは。アーティサン株式会社の小刀稱(ことね)です。