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Power Platform
2022.12.07

Power Appsって本当に誰でも作れるの?(市民開発者のススメ)

エンジニア募集しています

アアーティサンではローコードエンジニアをはじめ、クラウド開発者やコンサルタントなどを募集しています。
アーティサンの仕事内容や転職にご興味のある方はこちらもご覧ください。

小刀稱知哉

こんにちは。アーティサン株式会社の小刀稱(ことね)です。

昨今、プログラムを極力書かずとも、自分がほしいアプリを作成することができるという理由で「ローコード」の需要が非常に高まっていると感じます。

弊社でもMicrosoftのローコードツールである「Power Automate/Power Apps」のコンサルティングやアプリ開発を通じて、 多くの企業様の支援をさせていただいております。

また、少し前に市民開発者の方を支援する「DX教育プログラム」というサービスも立ち上げました。

お客様と会話する中で、Power Appsを全く知らない状態から1ヶ月でアプリを作り上げたという方がいる一方、 Power Appsは誰でもアプリが作れると聞いたけど、実際やってみると思いの外難しかったという方もいらっしゃいました。

そこで今回は、様々なお客様と接してきた私の経験から「Power Appsって本当に誰でも作れるのか?」について、私見を述べさせていただきます。

 

結論:Power Appsって本当に誰でも作れるのか?

いきなり結論と書いてしまいましたが、「Power Appsって本当に誰でも作れるのか?」という問に対しては、 「半分Yesで半分No」だと私は考えています。

では、どういう方がYesでどういう方がNoなのか、それは以下2つの知識を持っているかによって決まるのではないでしょうか。

  • データベース(以下、DB)の知識 例:マスタ・トランザクションとは? リレーションシップとは?

  • システム設計の知識 例:MVCとは? やりたいことをどのようにシステムに落とし込んでいくか?

Power Appsを知らないという方でも、その背景は様々であり、「DBやシステム設計の知識はあるけど、Power Appsは知らない」という方や、「そもそもDBやシステム設計の知識から持っていない」という方がいらっしゃいます。

そして先程の問について、もう少し詳細に答えると、DBやシステム設計の知識を持っている人はPower Appsを知らずとも、その概要をお伝えすればすぐに出来るようになる。
一方、そもそもDBやシステム設計の知識を持っていない人にとっては、Power Appsを勉強しても、なかなかハードルが高いのではないかと私は考えています。

Power Appsをこれから勉強したい方や、ちょっと勉強したけど挫折してしまった方は、 「現在自分はどの段階にいるのか」について今一度考えていただければと思います。

Power Appsって本当に誰でも作れるの?知識レベル
知識レベル

 

「自分がほしいアプリを作成することができる」という状態になるためには

Power Appsなどのローコードは、C言語やJavaなどと同様の立ち位置であり、所詮「やりたいことをプログラムで表現するか、ローコードで表現するか」の違いでしかありません。
しかし、「自分がほしいアプリを作成することができる」という状態になるためには、その前段階であるDBやシステム設計の知識が必要となります。
(C言語やJavaなどであっても、前段階の知識がないとアプリ化はできません。)

DBやシステム設計の知識がない方が、いきなりPower Appsでアプリの作り方を勉強した場合、サンプルアプリは作成できるようになるとは思います。
しかし、自分がほしいアプリを作成しようと思うと、何から始めればよいのかわからないため、途端に手詰まりになるのではないでしょうか。

そのような方に対しては、Power Appsの勉強を始める前に、まずDBやシステム設計の知識を得ることをおすすめします。

小刀稱知哉

ここまで読んで
「えっ、、、結構めんどくさいなぁ、、、」と思った方、安心してください(笑)

DBやシステム設計の知識といってもそんなに難しく考える必要はありません。 Power Appsは普段アプリ開発をしていない方(=市民開発者)が自身の業務アプリを作成できるようになることを目的としていますので、 アプリ作成において細かいこと(例:SQL、ORマッパーなど)を考えなくても、システムが裏で勝手にうまいことやってます。
(私はこの部分がローコード開発における大きなメリットだと考えています。)

勉強する上で大事なこととしては、1つ1つの知識を細かく勉強するのではなく、Power Appsでアプリを作成するための最低限の知識を素早く吸収することだと思います。

お恥ずかしい話ですが、実は私もIT企業に転職して丸2年程度の経験しかなく、DBやシステム設計の細かいところまでは、全然理解できていません💦

しかし、Power Appsでアプリを作成する上で最低限の知識を吸収し、実際いくつものアプリを作成しています。

 

おわりに

私もまだまだ道半ばの身ですので、皆様と一緒に知識を吸収できればいいなと思います!

また今回のブログと一緒に、私が以前書いた「ローコードアプリ開発者の設計思想」についても読んで頂けると嬉しいです。
(ローコード開発者の方が、アプリを設計する際に必要な考え方について記載しています。)

今回はここまで。

次回機会がありましたら、「Power Appsでアプリを構築する最低限の知識(DB・システム設計について)とはなにか」について私なりの意見を紹介させていただければと考えています。

 

 

弊社ではPower Platform(Power AppsやPower Automateなど)を用いてお客様の業務を自動化するご支援を数多く承っております。

業務の中で、「普段手動でやっている業務を自動化できないか」というような疑問がある場合には、お気軽にアーティサン株式会社までお問い合わせください。

Power Platform(SharePoint・Power Apps・Power Automate)に関する営業活動や設計、開発などを担当:小刀稱知哉

小刀稱知哉

大分県出身(温泉大好き♥♥)、現在は東京都在住

1990年4月9日生まれ

30才にしてメーカーの技術営業からIT業界にジョブチェンジ!!!

趣味は読書

Power Platform(SharePoint・Power Apps・Power Automate)に関する営業活動や設計、開発などを担当しております!

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