今回は、バス予報 (2024 年 11 月現在) のGTFS 対応について、簡単に紹介していきたいと思います
1. GTFS/GTFS-RT とは?
今回は GTFS/GTFS-RT について詳しく説明する投稿ではないので、ザックリと説明すると、バスや鉄道、船舶などの公共交通機関の運行に関するデータ形式のことで、世界標準として定義されています
GTFS/GTFS-RT について書かれているサイトは数多くありますが、それなりに定義の更新があるため、本家の 🔗gtfs.org を確認するのが間違いありません[1]
ダイヤやルートなどの運行計画については、GTFS (正確には GTFS Schedule) に定義します
実際の位置情報や遅れ情報、お知らせ情報などの現在の運行状況については、GTFS-RT (正確には GTFS Realtime) にて、リアルタイムに情報を提供します
2. バス予報の GTFS 対応
バス予報では、データを登録する際、基本的には GTFS を取り込むようにしています
お客さまから GTFS の提供を受けている時は、そのまま取り込んでいます
データ作成を請け負っているお客さまの時は、一旦 GTFS を作成(変換)して取り込んでいます
2018 年夏には本機能が実装されていて、GTFS を利活用することで、エコシステムを目指していることがご理解できるかと思います
3. バス予報の GTFS-RT 対応
バス予報の GTFS-RT 出力機能は、2019 年夏にサービスインしました
当初から、Service Alert (運行情報)、Trip Update (ルート最新情報)、Vehicle Position (車両位置情報) に対応しており、5 年以上品質向上に努めてきています
4. GTFS-JP 対応は?
GTFS-JP とは、GTFS を日本向けにアレンジしたデータ形式で、🔗国土交通省のサイトに仕様書があります
バス予報では、GTFS-JP 第 2 版、第 3 版のどちらでも取り込むことが可能です
5. GTFS/GTFS-RT の対応で気をつけていること
5.1. 良くも悪くも柔軟なデータ形式
任意項目や条件付き必須などの項目も多く、当初は受け取るデータ形式が想定外なこともありましたが、その度に改良を重ねてきております
5.2. GTFS の更新についていく
GTFS の定義に追加、変更がある時には、サービスとしてついて行く必要があります
記憶に残っている対応としては、translations.txt の定義がガラッと変わったことがあり、緊急対応をしたことがあります
割と大きめな破壊的な変更でしたが、着手から約 1 週間で対応していました[2]
さいごに
今回は、バス予報の GTFS/GTFS-RT 対応についてをご紹介いたしました
記事として起こす前に、改めて Git のコミットログや Issue を確認したりしていたのですが、それなりに歴史のあるサービスになっていると実感させられ、身が引き締まる思いです
次回は、お客さまから GTFS/GTFS-RT で良く聞かれることについて、FAQ 形式で記事にしたいと思います
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みやみや
ビジュアル系プログラマー、ビジュアル系 PM を自称して 20 年近くが経ちました
弊社 MaaS 製品全般で、開発・運用側のマネジメントをしながら、時々開発もしています
弊社バスロケーションシステム「バス予報」の開発責任者をしている、みやみやです。