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Power Platform
2022.08.31

Power Automate:「メールの送信」アクションの差出人まとめ(SharePointリスト編)(1)

Power Automate:「メールの送信」アクションの差出人まとめ(SharePointリスト編)(1)
小刀稱知哉

こんにちは。アーティサン株式会社の小刀稱(ことね)です。

Power Automateで「メールの送信」アクション用いる際、差出人を意識したことはありますか?

共有メールボックスを用いて差出人を変更することはできますが、今回は基本的な部分に立ち戻り、
「結局差出人って誰が設定されるの?」についてまとめてみました。
「メールの送信」アクションを用いるシーンはよくあると思いますので、参考にしてください。

 

結論

はじめに結論を記載いたします。
フローの種類によって、差出人は変わります。

  • 自動化したクラウドフロー

差出人は、フローの作成者となる。

  • インスタントクラウドフロー

差出人は、
「実行のみのユーザー」で「この接続を使用する」を選択した場合は、「この接続」で選択されたユーザーとなる。
それ以外の場合は、フローの実行者となる。

調査内容を以下で説明します。

 

自動化したクラウドフロー

以下のフローを作成しました。
SharePointリストに対して、アイテムを作成または編集した際に、自動的にトリガーされるフローです。

自動化したクラウドフロー
自動化したクラウドフロー

 

共有しない場合

フローの権限を以下に設定しました。

作成者

Aさん

共有

なし

上記の設定で、Aさん・BさんがSharePointリストにアイテムを追加してみました。
結果としては、Aさん・Bさんどちらの場合も、差出人はAさんとなりました。

よって、差出人はフローの作成者となります。

 

共有する場合(所有者として共有)

次に、フローをBさんと共有しました。

作成者

Aさん

共有

所有者としてBさんを共有

上記の設定で、先ほどと同じようにAさん・BさんがSharePointリストにアイテムを追加してみました。
結果としては、Aさん・Bさんどちらの場合も、差出人はAさんとなりました。

よって、差出人はフローの作成者となります。

 

補足:作成者が退職した場合は?

上記の結果から、自動化したクラウドフローの場合、差出人はフローの作成者であることがわかりました。

この場合、「Aさんが退職し、アカウントが削除されたらどうなるのか?」という疑問が湧いたので、こちらも調査しました。

 

共有しない場合

まずはフローを共有しない場合です。

作成者

Aさん

共有

なし

上記の設定で、Aさんのアカウントを削除しました。

結果としては、Aさんのアカウント削除に伴い、フローも共に削除されるため、メールが送信されることはありません。

 

共有する場合

次に、フローをBさんと共有しました。

作成者

Aさん

共有

所有者としてBさんを共有

上記の設定で、Aさんのアカウントを削除しました。
その後、BさんでSharePointリストのアイテムを追加してみました。

すると、「メールの送信」アクションがエラーとなりました。 「InvalidIdUserSid」となっておりますので、ユーザーの認証に関するエラーのようです。

「メールの送信」アクションのエラー
「メールの送信」アクションのエラー

以上から、フローの作成者が退職される場合は、フローを共有するのではなく、「コピーの送信」や「エクスポート→インポート」により、フローの作成者を変更する必要があることがわかりました。

 

少し長くなってしまいましたので、今回はここまで。
次回は、インスタントクラウドフローの差出人について調査した結果を説明します。

 

Power Platform(SharePoint・Power Apps・Power Automate)に関する営業活動や設計、開発などを担当:小刀稱知哉

小刀稱知哉

大分県出身(温泉大好き♥♥)、現在は東京都在住

1990年4月9日生まれ

30才にしてメーカーの技術営業からIT業界にジョブチェンジ!!!

趣味は読書

Power Platform(SharePoint・Power Apps・Power Automate)に関する営業活動や設計、開発などを担当しております!

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